2011年2月27日

第417幕「英国王のスピーチ」

アカデミー賞が近づくにつれ、「本命!」の声が高くなってきた本作をワクワクしながら昨日見てきました。

あぁ~、えぇ話やわぁ~!友情って素晴らしい!困難を克服する、しかも友情の力で!素直に感動・・・。斜めから見る隙を与えない、真っ向から「良い話」人間の「良い面」を描いた作品。拡張高く品があり、ユーモアも効いててあたたかい。途中からずっとじわじわ涙が出っぱなしでした。

私が「良かったな~」と思う映画は、良い脚本と良い演技!これに尽きると思うんです。その点、この作品抜群です。しかも、エリザベス女王のお父さんが吃音を克服して国民から愛される王になる一歩を踏み出す話。実話です!興味も膨らむんですよ!

いや~役者が良いっ!コリン・ファースは、気弱で癇癪もちで心優しいジョージ6世が、暗い過去とコンプレックスを克服する姿を真摯に演じ、素晴らしいです。「ブリジット・ジョーンズ」の相手役、とか地味な印象しかなかったけれど、去年ノミネートの「シングルマン」で演じたゲイの教授・・・孤独と哀しみ染み出す胸を打つ演技でした。そして、ジョージ6世。こんなに上手い人だったんですね。

そして対する療法士役ジェフリー・ラッシュ。良いっ!素晴らしい!もう、私はこの人の姿に感動して涙が出続けました。静かな抑えた演技です。表情も大きくは変わりません。なのに、その表情から感情がすべて伝わるんです。役者への夢破れた自分が、人のコンプレックスを克服する手助けに自分の能力を注ぎ込む。自分にコンプレックスがあるからこその優しさなんです。しかもマイペース。国王だからってひるまない、そしていつのまにか生まれる本物の友情、ええなぁ~!!いや~すごかった!プロフェッショナルの最上の仕事を見せてもらって感謝の気持ちさえ沸きました。

皇后役のヘレナ・ボナム・カーターも、控えて抑え気味の演技がまた良いんです。この人が傍らで支えたからジョージ6世は頑張れたんですもんね。実際には、ジョージ6世は50歳ちょっとで亡くなり、皇太后は英国民に愛されて100歳超えるまで長生き!この事実にも驚きました。

いい映画なんです!言い尽くされた言葉だけど、友情って素晴らしい!努力で困難を克服するって素晴らしい!私は、今年の作品賞と監督賞は「英国王のスピーチ」であって欲しいな、と思います。主演男優賞はコリン・ファースでしょう。ジェフリー・ラッシュももちろん取れる演技です、ただ下馬評高いのはクリスチャン・ベール・・・ラッシュ蹴飛ばすほどって、一体どんな凄い演技なんだろ?と「ファイター」にも興味がより高まります。さっ!結果が楽しみですねっ!

 


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第416幕「ソーシャル・ネットワーク」

いよいよ、日本時間明日に迫ったアカデミー賞。今年は一騎打ちと言われている2作を日本でも発表前に見ることができ、ますます楽しみです。そこで、私なりの感想と予想を。

まずは、コレ。「今」を見事にスクリーンに活写した1本です。デヴィッド・フィンチャー監督、巧い!時代の空気を作品にするのも映画の醍醐味。パワーとエネルギーとスピード感に溢れています。「冷たく熱い」青春映画。ものすごく頭のいい青年たちの攻防。モテないオタクの復讐劇だ!とも思いました。良くできた面白い映画!でも嫌な後味。

登場人物に共感できないんですよ。主人公のマーク・ザッカーバーグは本人が怒ってきそうなくらい嫌な変わり者のオタクとして描かれ、演じる役者がまた上手い!エリートとイケメンが自慢の双子は鼻持ちならない。そこにくっついてるインド系エリートもヤな感じ。ナップスターのショーン・パーカーもうっとうしい。まぁ、マークに騙される親友ぐらいかな、気持ちがわかるのは。だから、上手い映画だけど「グッとこない」。この「グッとくる!」は映画において大事ですよー!

予想以上の味を出して印象残したのは、前述のショーン・パーカー役、ジャスティン・ティンバーレイク。うさんくさっ!軽いノリと押しの強さがうっとうしいたら。でも、天才的なマークがこんな胡散臭い男にコロッと惹かれちゃうのが面白いんです。人間、そんなもんよなーって。ジャスティン、なんかトシちゃんに似てました。彼らが初対面で意気投合するレストランのシーン、セリフの音消して、大音量のノリのいい音楽と映像だけで彼らの盛り上がりかたを見事に伝え、監督のセンスが冴える興奮のシーンでした。

けど、人間のヤーな部分満載。友情が裁判というイヤーな形で壊れる話。対抗馬はその正反対なんですよね。

 

 


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2011年2月20日

第415幕「ザ・タウン」

予想以上に面白かった!それを前提に、ラジオではちょっと言った、テレビでは時間がなくて全然言わなかった、「ザ・突っ込み・タウン」をここで・・・。

俳優ベン・アフレックが監督・主演務めてます。名前長いし、前から呼んでる通り、顔が一段とデカく長くなってるので以下「草履」と呼びます。

銀行強盗で拉致して放した女性に惹かれた草履、彼女をつけてコインランドリーに行きます。まるでストーカーです。洗濯機の脇で所在無く座ってると、彼女が話しかけます。「小銭もってない?」ノン、ノン、ノーン!コインランドリーに洗濯物も持たずにじっと座ってるあやしい男に、女性は話しかけないー。

その女性。銀行の支店長で、強盗→人質→拉致→解放。その後です。「銀行強盗発生世界一」のザ・タウンでそのまま元の銀行通います。しかもプリウス盗まれて、徒歩で公団抜けようとしたらヤカラに瓶投げつけられ、「だから今遠回りしてるのよ。」ノン、ノン、ノーン!転勤になる、ふつうは!

途中から嗅ぎつけたFBIが彼女に張り付きます。しかし、張り付き方が中途半端っ!24時間監視するやろ、ふつうは!目ぇ放したらいつ草履と接触するかわからへんやん!?

強盗チーム、ものすご手際良いんです、もう感心するくらい!こんだけ頭良かったら、他の仕事で十分稼げると思ったのは私だけ?

そして、最大の突っ込みどころはラスト、エンドロール前の表記に登場。「危険な町、ザ・タウン。しかしほとんどは善良な市民である。」こっ、こんだけ、2時間に渡ってものすごい怖い町を見せ続けといて、そんな一文で納得できるかー!

スッキリしました。でも、見ごたえある、面白い作品ですよ。突っ込めるし。

 

 


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第414幕「ヒア アフター」

「イーストウッドにハズレなし!」 また、余韻の残る「沁みる」作品を見せてもらいました。

死後の世界がテーマ、と聞くと我々日本人はやはりT波哲郎さんを思い出しますねぇ。または、スピリチュアルE原さん、D殺界H木さんもついでに思い浮かべ、テレビバラエティの臭いが。描きようによっては胡散臭くなる危険性のあるテーマも、イーストウッドの手にかかれば「心にしみいる霊の声」。死を考えることで、生をしっかり受けとめる、当たり前だけど尊いことを思い起こさせてくれます。そして、なんなんでしょう、この品格!?全編に漂う静かな品、なんだか心地良いんですねー。

エンタティンメント性も抜群!オープニングからいきなり大津波襲来!!パニック映画でイケル迫力です。この辺ちゃんとド迫力で描くところが凄い!見ていてホントに怖かったですもん。

スピリチュアル映画か?と思ってたら、パニック映画だったの?そしたら違う、人間ドラマなんです。やっぱりジミーちゃんに似てるマット・デイモン、上手い!他人に寄り添う霊の気持ちがわかったら、こんなにしんどいのか・・・。うまくいきそうだった女性にも一瞬で去られちゃって、そりゃあ寂しいでしょうよ。部屋で一人食事する姿から「孤独」がにじみ出ていました、せりふもないのに、ジミーちゃんの姿に涙が出そうでした。いやー、私、霊能力なくてよかったー・・・。

パリ、ロンドン、サンフランシスコ、三都市の三人の物語が綴られて行き、最後に一つに繋がる展開が自然で見事です。イーストウッド監督の映画は、あ、と思ったらいきなり涙腺が決壊します、今回もそう。人それぞれでしょうが、私はロンドンのボクちゃんがあの世の双子の兄に気持ちを吐露するシーンでもう!涙、涙・・・。ラストは若干(そんなぁ~ジミーちゃん、上手いこと行き過ぎやで!)と思いますが、それさえ納得してしまう、イーストウッド節なのです。

 

 


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